なぜ遺言書が必要なのか
故人の身辺を整理していたある日、ひょんなところから、一通の手紙が出てきた。表紙を見ると、 そこには「遺言書」と記されていた――。 こんな状況に直面した時、どうすればよいのか。我が国において亡くなる方のうち、遺産の内訳や その分け方などを、遺言書という形できちんと指定している人は少ない。...
今からできる、実家の片づけ
最高裁判所「司法統計年報(家事事件編)平成30年度」によると、相続でもめることになりがちなのは、資産家ではなく、いわゆる一般家庭でおきています。 ある程度の財産をお持ちのご家庭であればその処分をどうするかについて、所有者の生以前からある程度話が進んでいることも多いのだが、そうでないご家庭の場合、遺産...
放っておくと後が怖い、相続登記
被相続人が亡くなると、その財産は基本的に遺族が分け合うことになるが、その中で処分に困るのが不動産だ。 現金のようにきっちり均等に分けることは難しく、かといって換金してしまえば遺族の住む家が亡くなる。 また、たとえ売ることに決まったとしても、買い手がつかないこともありうるし……と、悩みの種は尽きない。...
相続税増税――なんのために?
今年一月より相続税の基礎控除額引き下げを含めた税制改正が実施され、話題を呼んでいる。 ところが、海を越えた英国では、逆に減税が行われる見込みなのをご存じだろうか。 英財務相は近く相続税の課税最低限を100万ポンド(148万ドル)に引き上げる方針なのだ。 課税最低限の引き上げにより、中間層の約2万世帯...
都内に一軒家をお持ちの方へ――相続税、心配していませんか?
このたびの税制改正に伴い、相続税の仕組みが大きく変わった。 これまでは5,000万円に(法定相続人の数)×1,000万円を足した額が相続財産から控除されていたのが、今年一月からは3,000万円に(法定相続人の数)×600万円を足した金額しか控除されなくなる。 そこで、「もしかしたら自分も税金を払うこ...
エゴイストは得をして、正直者は損をする?後悔する遺産の分け方
前回は遺産の総額を手早く、簡単に把握する方法を三回にわたってご紹介した。今回はいよいよそうして明らかになった財産をどうやって分けるかについて考えてみよう。 はじめに、次のようなケースを考えてほしい。 都内に住む拳法家、玲が同居の父を亡くしたのは今年一月のこと。 健啖家で足腰も達者だった父は、近く行わ...
決定版!すぐわかる、被相続人の財産
相続で難しいのは、どこにどれだけの財産があるか、つまり相続財産の価額と種類を見極めることだ。 目先のお金ばかりに囚われていると、つい「父親の財産は預金と不動産がある。そういえば、退職してからは大きな買い物をしなかったみたいだから、退職金もたんまり抱え込んでいたかもしれない。そういえば、株もやっていた...
今からできる、事業承継の準備
我が国の高齢化が叫ばれるようになって久しいが、内閣府の調べでは2013年現在で高齢者人口(65歳以上)は、約3,190万人と過去最高を記録し、人口の4分の1以上を高齢者が占めている。 経営者が高齢化すると、新しいビジネスモデルを変化し、時代の変化についていくことが難しくなったり、後継者を選出・教育す...