遺産分割協議に関する記事

書けばいいというものではない――失格な遺言書とは

遺言書は強い 遺言書は相続トラブルを避ける上で、最も有効な手段の一つだ。 遺言書の効力は大変強力であり、家庭裁判所から有効な遺言書と認められるか、公証人役場で作成されたのであれば、その内容は原則最優先され※、故人の要望通りに財産が分けられる。 また、遺言書はしばしば財産の分け方しか指示できないと誤解...

相続でもめたくない人のために

連絡がつかない相手との均衡はかなり大変だが、遺産分割協議は相続人全員の参加が前提のため、無視することはできない。 相続人が生きていることは確かだが、連絡がとれず住所も不確かな場合は、まずはその人の住所を特定する必要がある。 戸籍を追っていくと行方不明者の現在の本籍地がわかる。 その本籍地の市町村で発...

親の介護をした分多く相続したい――寄与分を認めてもらうには

特に既婚女性だと、父親や義父が要介護状態となったときに介護の担い手として担ぎ出されることが少なくない。 こうした場合、介護の担い手は家族のために大変な負担を強いられていることになる。 その貢献を認め、相続できる財産に反映させようというのが「寄与分」という仕組みだ。 具体的に、どう反映されるのか。 寄...

相続放棄すれば責任なし、は大間違い

親が残してくれる財産の中で一番に問題になっているのが、古くなった実家の処分についてだ。 住宅ローンや借金などがあれば相続人は相続放棄という手段で決着をつけることができる。これは積極財産(プラスの財産)・消極財産(負債)いずれも、一切相続しないと宣言することで、これを実行するには、遺産分割協議で他の相...

借金を相続したくない人のために――遺産相続、三つの方法

特に生前事業を経営していた方は、それに関連する債務を抱えていることが少なくない。通常の相続方法(単純承認)だと、プラスの財産だけでなく借金まで引き受けることになるため、相続によって不利益をこうむることもあり得る。 そこで、三つある相続の仕方のうちお勧めの仕方を、ケース別に紹介したい。  ...

不動産を相続して、その後どうする?

財産に不動産はあるか そもそも、相続財産に不動産が含まれているかを確かめるにはどうするか。 故人の住んでいた家が借家や賃貸でなく持家であること、居住地以外の不動産をもっていることなどを確認するには、まずその土地の権利証(登記済証、登記済権利証とも)を探そう。 ただ、これが無くても、毎年5月に役所から...

故人の孫は、相続できるのか――相続人に未成年者がいる場合

ますはエピソードを一つ。 証券会社に勤めていたT蔵(享年45)が急逝し、彼の財産を受け継ぐことになった。 相続人は、配偶者T子(43)と、その娘M子(17)だ。 この場合、法定相続分に従って財産を分けると、T子とM子の二人で財産を折半することになるが、実際には遺産分割協議と呼ばれる遺族の話し合いで、...

そして相続へ…介護からのスムーズな移行

遺産分割で不公平をなくす仕組み 相続する時、最大の争点となるのは遺産の分け方つまり遺産分割の方法だが、故人と遺族の関係が一人一人異なることを踏まえ、なまじ不公平を解消しようとすると論争になることがしばしばある。 たとえば、介護をした人は、今まで介護に費やしたお金や時間、精神的な負担を考えれば「多くの...