中小(非上場)企業の社長さん必見!非課税で後継者に自社株を譲るには
たとえ自分の会社の株であっても、株は立派な財産。
そのため、年間110万円分以上後継者に譲渡する際に贈与税がかかる。
だが、ある制度を使えば発行済みの株の最大三分の二まで非課税で譲渡できる。
主な要件は、次の通りだ。
先代経営者の要件
・贈与の時までに会社の役員を退任していること
・自分とその親族等で総議決権数の過半数を有し、かつ後継者を除けば先代経営者が最大の議決権を持っていたこと
後継者の要件
・贈与の時、会社の代表となっていること
・先代経営者の親族であること
・贈与の時、役員就任後、三年以上経過していること
・自分とその親族の中で、最大の議決権を有していること。
この特例を利用するにあたって、注意点が二つある。
まず、後継者は三年以上役員を務めていなければいけないため、早めに後継者を決め、議決権を譲渡しておく必要がある。
さらに、これはあくまで納税「猶予」であるため、贈与後事業が五年以上続かなければ、非課税は無効とされ改めて課税の対象となってしまう。
そのため、ある程度事業を継続させる見通しが無ければ、猶予は申請しない方がよいだろう。