相続手続

「今からできる、もめないための工夫①」

被相続人としては、自分が去った後に相続人がもめているという状況は想像したくないものだが、事情によってはやはりもめてしまうのが現実だ。どんなに家族関係が良好であっても、そして財産額がどんなに少なくてもお金が絡むと豹変してしまう人はやはりいて、自分が有利になるようにと画策する結果、他の相続人の待ったが入り、争いへと発展してしまうのだ。

 

こうした事態を避けるには、被相続人の努力が不可欠なのだが、では実際にどうすればよいのだろうか。まず肝心なのは、親族間の信頼関係を保持あるいは回復しておくこと。このうち厄介なのは、一度壊れた信頼関係を修復させることだろう。これが破壊された期間が短く、程度も軽いものというならそれほど困難を覚えることはないが、長期にわたって対立があったり、深刻な亀裂が生じてしまった場合などは容易ではない。場合によっては、信頼関係を回復させようと思ってした行為が、何か裏があるのではないかと疑われ、逆効果となってしまうことすらある。

 

このようなとき、ただ待って修復の機会をうかがうのも一つの手だが、時間的な制約があり、それがうるされないこともある。そうした中被相続人ができることは、やはり相続人に理解されることを願って、誠意ある行動をとり続けることで彼らの疑念や誤解を払しょくすることだ。自分勝手な言動を慎み、自分の考えを理解してもらえるよう、平等な説明を、みんなに対して分け隔てなく行うことだ。

 

また、紛争の原因を取り除くことも肝心となる。これについては稿を改めて論じることにしよう。

 

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